一昨日、恋人と平城遷都1300年祭に行き、よもぎのパンを食べたりオリジナルカクテルや日本酒を立ち飲みしたりした。少し前までただの草原だった平城宮跡はきれいに舗装されて、金木犀もたくさん切られて、地元民の恋人は淋しそうだった。まだ付き合う前にここで一緒にキャッチボールをしたよなぁ、付き合い始めてからは手をつないで散歩したよなぁ、と思って私も切なくなった。
夜、ハチとメリーと合流してラーメンを食べに行き、なぜか深夜のゲーセンでプリクラを撮った。男2人が写真嫌いだから4人でプリクラなんて二度と撮る機会はないかもしれない、貴重な1枚。こっそり「4人で写った写真がほしいなぁ」と思っていた私は嬉しくて、早速携帯の待ち受け画面に設定した。恋人もハチも変顔だけどまぁいいや。

日々はあまりにも流れていて、私はその1つ1つを、ハラハラしたり羨望したり惜しんだりしながら、必死で見つめる。何も失いたくなくて、でも何を手に入れたいかはぼやけてて、もうどこにも行きたくないのに、どこかに行きたくて仕方がない。
それでも、昔より随分穏やかになったなぁと思う。もう制服を着て学校に行かなくていいし、ピアノの練習も、勉強も、就活も、したくないならしなくていい。仕事以外の場所でなら、嫌いな人とも極力近づかないように生きていける。時間とお金を使えば好きな人に会いに行けるし、何週間かに1回は恋人と抱き合って眠ることもできる。