色々と考えることが多い1ヶ月間だった。
本当に大事なことを、私はすぐに忘れてしまう。見えもしない遠い未来のことを案じて、人のことを羨みすぎて。
「挑戦することも諦めることも、どっちも勧められない。意識して、慎重に傍観の立場に徹する。相手の人生に自分の主観を投げ入れちゃいけない」って、このあいだ裏日記に書いた。私の望む未来と、恋人の目指すところ、それがどうしても重なり合わないと思って、でも邪魔はしたくなくて、悩んだ。
けどなんかもう吹っ切れた。恋人は健康で、あたたかくて、生きてる。会おうと思えばいつでも会える。それ以上に何かを求めるなんて、傲慢すぎる。
それに今一番辛いのは、恋人。それを忘れちゃいけない。
ハチとも随分たくさん話し合った。ハチはすごい。嫌われたり鬱陶しく思われることを恐れないで突っ込んでいく。自分が好きな人間には、自分が正しいと思う"その人にとっての幸せ"を、ちゃんと言葉で伝えようとする。それが結果的に自分の損失に繋がることでも、驚くほどシビアに、相手のことをちゃんと考える。そういう彼が恋人の近くにいてくれることが、すごく嬉しい。
私は曖昧な励まし以外、本当に何も言ってない。今の私の役割は、愛でること。思い上がってるわけじゃなくて、現実的に考えてそれは多分私にしかできないことだと思うから。「甘やかす」とは全然違うのに一見すごく似てるから難しい。
本当は、私だってビシバシ厳しいことを言える。正論を唱えることもできる。けど客観的に見て、私がそっちの陣営に加われば、恋人の味方をしてあげられる人が1人もいなくなってしまう。
賛同するんじゃなくて、ただひっそり傍にいる。いつも通り笑うし、デートにも連れ出す。5月中旬まではこんな調子でがんばるつもり。