ゼミの先生にメールで内定の報告をしたら「めっちゃ良かったです」と返信が来た。国文の、先生です。

以下、文学好きの独り言なのでたたみます。


卒論は絶対に好きな作家でやりたいと思って、これを選んだ。掘れば掘るほど分からなくなる、研究者泣かせの作品だった。楽しかったけど。

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫)

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫)

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈下〉 (新潮文庫)

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈下〉 (新潮文庫)

やみくろ、3人の女の子の正体、頭骨の秘密。とにかく徹底的に内容分析をした。前身の「街と、その不確かな壁」(これは今でも書籍化されてなくて、『國文学』のバックナンバーでしか見られない)を、もう少し取り入れたかったけど、おおむね満足。
村上春樹は好き嫌いが激しく分かれる作家で、私は彼の書く文章を読んでると落ち着くので好きだけど、嫌いな人の気持ちもよく分かる気がする。
小さいころから、本を読むのが好きで好きで仕方なかった。それを追い求めて、専攻も文学を選んだ。何か資格をとって専門職に進めばよかったと思ったことが無かったわけじゃないけど、後悔はしてない。一度気が済むまで文学を研究しないと、私は絶対にまたここに戻ってきてしまうだろうと思った。本を読むことは、昔から私にとって唯一のアイデンティティだったから。
親に感謝です。勉強させてくれてありがとう。