恋人と手を繋いで歩くと「ずいぶん遠くまで来たなぁ」ってなんとなく思うんだけど、ハチと並んで歩いてると子どもに戻ったような気分になる。
二人でゲーセンに行ってマジアカをしたあと、駅前のカフェでお茶して、恋人の家まで暗い夜道を歩いて行った。
「お前はほんまに適当やんなー。言葉に重みがないしな」って言われた。「そういうところが俺と似てる」とも。
1年前、ハチと初めてちゃんと喋った時*1、掴みどころのない雰囲気とか、女の子の扱いの上手さに、『うわーこの子には気をつけよう』と思った。でも奈良に行ってみたらハチは全然違う顔をして、大学にいるときよりもずっと身軽に見えた。変なの。大学を卒業してからこんなことになるなんて想像もできなかった。
恋人は、ちゃんちゃんこ+半パンというやる気のない格好で迎えてくれた。奈良にいるはずがない私を見て不思議そうな顔をしていた。3人でピザをとって食べた。落書きをして大声で笑った。恋人もハチも、やっぱり笑顔がいい。
帰り際に恋人が「ありがとうねー」と言ってくれたので、あぁ伝わってるんだ、と思って嬉しくなった。

不安なこともいっぱいある。恋人はいつか遠くへ行ってしまうのかもしれないって思ったことも忘れない。私は私を、いつだって1人でも大丈夫な状態でキープしてなきゃいけない。精神的にズタボロになっても、働く場所があるように。自分で稼げるように。
身体や立場をそういう風に固定しておけば、心はもうどこにだって行ける。

*1:飲み会で同席したりはしてたんだけど、面と向かって喋ることがそれまで無かった