タンディガタンディ


宮古島に行って一番良かったのは、自分が鈍ったわけではないんだって思えたこと。
10月なのに焼けつくような太陽とか、息をのむほど青い青い海とか、まっすぐに伸びる長い橋、見たことのないような植物や珊瑚、届かない海底に向かって手を伸ばした時のもどかしさ、小さくて青白い自分の身体を心底情けなく思ったこと、スッピンで浴びた日差し、10cm先すら見えない暗闇、その中で灯る光、どこまでも自由な夜、そういうことの全てが、あまりにも真っ直ぐ自分の中に入ってきて、いちいち心動かされながら受け取る自分がいて、本当にびっくりした。
鈍っただなんてとんでもない。むしろ危なっかしいくらいに色んなものが剥き出しじゃないか、と思った。

あの島にはきっとまた行くと思う。