彼は一体いつ、どこで間違えたんだろう?ってたまに考えるけど、そもそもそれを間違いと捉えるか成功への過程と捉えるかは、もはや個人の趣味の領域。
そして、それは彼の人生で、私のじゃない。どうしようが、どうなろうが、彼の責任で、彼だけのもの。
ただ、隣にいるから、時々は自分のよりも鮮明に見えてしまうし、なおかつほどほどに客観視もできてしまう。私の都合のいいほうに進んでくれないからって苛立ったりするのは間違ってる、いつも自分にそう言い聞かせる。
そうだなぁ、極端に言うなら、そもそも私は彼と堅実な家庭を持つために付き合い始めたんじゃないってこと。一緒に見る景色が鮮やかで、一緒に食べるものがおいしくて、笑顔を見るとすごく嬉しい、そういう根本的なことで判断したんだってこと、時間がたっても忘れたくない。手のひらに乗ってる壊れやすいものを、そーっと運んでるような感じ。
もちろんいつか結婚したり、子どもを産んだりすることも夢だし、大切。けどそこに重点を置いてしまったら、私はアホだから足元が見えなくなってしまう。今は、まだまだたくさん色んな小さいものを集める時期。