奈良の本を買った。行きたい場所がまだまだいっぱいある。
例えばもしもいつか恋人と別れたとき、こうやって毎週のように奈良に行って車で色々出掛けたことを、私は思い出して悲しくなったりすると思う。でももっともっと時間がたって、気持ちが平らになったら、きっとすごく鮮やかに残ると思う。
たくさんのお寺や、大好きな道をずっと走ったところにある古いボーリング場や、温泉、食べた美味しいものの数々、夜景、助手席の心地よさ、窓から眺めるのどかな風景、かかってた曲、ゲーセン、駅前、平城宮跡に吹く風とか沈んでいく夕陽。
そういう風に1つ1つ小さいものを集めていくのが、生きる意味みたいなことになるなんて、数年前は想像もできなかった。何が欲しいのか分からなくてずっとイライラしてたような感じ。
この恋愛を続けていく上で辛いことがあっても、それはあのころ死ぬほど憧れてた"幸せ"の範囲内。