『わけが分からない、突然で混乱する』って返信が来て、一瞬投げ出しそうになったけど、それじゃますます悪い方向に行くだけだと思って、『突然に見えるかもしれない、でも私は何ヶ月も前から考えてたよ』と前置いて、できる限りの説明をした。
そのあと来たメールには『コマは俺を強く賢くしたけど、コマが優しいから俺はそれに甘えてバカになってたね』って書いてあって、ちょっと違うなぁ…と思ったけど、もう何も言わなかった。
自分自身や状況に酔う先輩の性質は、誰が何を言っても変えられないものだって、随分前から知ってる。18才だった私が惹かれて、時間を経るにつれて徐々に嫌悪していった性質だから。
ほんとにありがとうって言われた。私もほんとにありがとうって言った。
恋愛感情も枯れ果てて、もう好きでもなんでもないのに、やっぱり心は痛んだ。少しだけすがすがしさが混じった、覚えのある痛みだった。
携帯のアドレス帳から先輩を消去したら一気に現実味が増した。
ちゃんと終わらせることができてよかった。